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2008年3月

「海舟座談」巌本善治編より

誰が先生に信ぜられたか、何事が先生に重んぜられたかと言うに、多分、何人といえども、先生に信ぜられたものはなく、また、何事も先生に面白がられたことはあるまい。いかなる人が来ても、親切に話して、それぞれ世話をされる。いかなる仕事でも、相応の助力をされる。一合枡は一合、一升枡は一升枡相応に、それぞれ一杯の熱血を入れられて帰るから、何人でも、先生に信ぜられたと思い、その仕事が賛成されていると思ったであろう。(中略)海舟先生自己の関係は、よほど、世人の想像と違っている。ますいかなる人物をも棄てらるることはなかったが、また何人にも信任されるということはなかったという方が、事実に近いかと思っている。(海舟座談)

Kaishu

人間関係の距離というのは、とても難しいものです。どっぷり信用すると、ちょっとでも食い違えば裏切られた気になる。かといって、まったく信用しなければ、仕事がうまく運ばない。結局、拠り所はあくまで、自分であることなんでしょう。そうすれば、裏切るとか裏切らないとかないですものね。その要諦が上記なのでしょう。つまり海舟先生は、誰も心からは信じず、あくまでご自分を信じていたような気がします。それは、身勝手と異なり、風車の芯という感じではないでしょうか。周りは勝手に回るが、自分は動じない。いつも同じである。そこに、泰然とした客観的な評価が生まれる。そう思います。そうなるためには、まだまだ修行が足りませんね。

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